〒500-8847 岐阜県岐阜市金宝町1-11

ブログ BLOG

緑内障について

中高年に起こる代表的な目の
病気です

緑内障とは、目から入ってきた情報を脳へ伝達する視神経という部位にダメージを受け、視野が狭くなってしまう病気です。緑内障は白内障ほど知られていませんが非常に多い病気で、40歳以上で5%、60歳以上では1割以上の患者さんがいます。
緑内障と診断されると、「失明する」と直結され暗い気持ちになった方もおられるかもしれませんが、緑内障の失明率はかなり低く、早期に発見して適切に治療を受ければ、生涯視野と視力を保てる病気です。
ただし、早期発見には眼科に行かないと分からないことが多く、また診断されても、早期や中期では自覚症状がなく進行がゆっくりであるために、治療をやめてしまう方が多いのが問題となっています。

    現在の医療ではいったん障害された神経を回復させ視野を回復させることはできないため、できるだけ早く疾患を見つけ適切な治療を開始することが大切です。当院では別疾患で受診された方であっても緑内障を見逃さないよう必ず視神経を観察させて頂いてます。

こんな場合はご相談ください

  • 眩しく感じる
  • 視界がぼやける
  • 視界がかすむ
  • 日中と夜間で見え方が違う
  • 近視が強い
  • 身内に緑内障になった人がいる
  • 健康診断の眼圧で異常が出た

など

日本緑内障学会専門医による治療

緑内障専門医として臨床結果の根拠に基づいた緑内障診療を施し、患者様一人ひとりの緑内障の病名、治療方針を明確にし症状に沿った治療を提案いたします。

自分の緑内障のタイプを知ろう

緑内障は眼圧のために視神経が障害されて視野が狭くなり、最終的に視力が落ちてしまう病気です。ですが、一口に「緑内障」といっても実はいくつかの種類があります。
緑内障は、「原発緑内障」と「続発緑内障」に大きく分かれます。
「原発緑内障」とは、緑内障の原因となる他の眼病のないものをいいます。
それに対して「続発緑内障」は他の眼疾患が原因で起きる緑内障で、原因となる眼疾患には糖尿病網膜症、ぶどう膜炎や、ステロイドなどの薬、目の怪我などが原因となって眼圧が上がります。
そして、眼内を循環するお水(房水)の出口である隅角が狭い閉塞隅角緑内障と、隅角が開いている開放隅角緑内障にそれぞれ分かれます。

緑内障の病型を明確にすることはとても大切です。 それは緑内障のタイプによって眼圧上昇のメカニズムが違い、治療方針が大きく異なるからです。 隅角が狭いタイプもしくは閉じている閉塞隅角緑内障は、基本的に手術(またはレーザー)で治療することが多いのに対し、開放隅角の緑内障は基本的に目薬の治療から開始します。続発性の緑内障であれば、原因となっている眼疾患の治療を行います。 まずご自身の緑内障がどのタイプかを知っておくことが大事です。

適切な眼圧の値を知ろう

眼圧の正常値は10~21mmHgです。 緑内障と聞くと、眼圧が高いイメージがあるかもしれませんが、日本人は眼圧が正常値であるにもかかわらず緑内障となる「正常眼圧緑内障」が多いです。
そのため健康診断などで眼圧だけ調べて正常値内だから私は緑内障ではないとは診断できませんので注意が必要です。
緑内障と診断されてまず行われる事は治療前のデータをきちんと把握する事です。
目標とする眼圧(目薬をさしたあとの眼圧)は治療前の眼圧の状態や視野障害の程度によって異なります。

当院では無治療時の眼圧を確認するために治療前に眼圧を何度か測定しています。眼圧は1日の中でも6mmHgぐらい変動(日内変動)し、冬は高いことが多く(季節変動)、さらに体位(体位変動)など色々な要因で変動するので、一度測ったぐらいでは、その方の無治療の眼圧の状態は分かりません。

緑内障は一旦治療が開始すると生涯治療を継続しなくてはなりません。正常眼圧緑内障を対象とした大規模研究では,もとの眼圧から30%の眼圧下降が視野保持のために有効であることが証明されています。
治療前の眼圧の状態をきちんと把握せずいきなり治療が開始されると、本当に眼圧が下がっているのか、その眼圧の値で良いのか分かりません。また薬物の継続や追加、変更を決定する際に重要な根拠になります。
そのために無治療時の眼圧を把握することがとても大切です。