小児眼科なら岐阜市の真鍋眼科・真鍋婦人科

〒500-8847 岐阜県岐阜市金宝町1-11

小児眼科 INFANT

小児眼科について

お子さんの目の状態を
しっかり観察しましょう

小さなお子さんの場合は、何か違和感があってもうまく言葉で伝えることはできませんので、周りの大人たちが異変に気づいてあげることが大切です。
当院では、斜視、弱視に対する訓練や治療眼鏡の処方を行っております。
目の動き、顔の癖などで気になることがある場合は早めにご相談ください。

こんな場合はご相談ください

  • 目が寄っている気がする
  • 目を細めている時が多い
  • テレビを見る時の距離が近い
  • 物を見る時に顔を傾けている
  • 目線がずれている

など

代表的な疾患

仮性近視

仮性近視とは、近くのものは問題なく見えるのに、遠くのものが見えにくくなる近視のことです。
目との距離が近い状態での作業を多くすると、筋肉が過度に緊張してしまい、遠くを見ようとした時に見えにくくなってしまいます。
仮性近視の原因は様々で、遺伝的なものや生活環境など発症する特定の原因は明らかになっていません。
定期検診や眼科を受診された際に近視症状について指摘を受けた場合は、仮性近視となっている可能性がありますので、お気軽にご相談ください。

主な原因

  • 読書する際に目と本の距離が近い
  • 長時間ゲームを行っている
  • ご家族が仮性近視になったことがある

結膜炎

結膜とは白目の表面と瞼の裏側を覆っている膜のことをいい、その半透明な膜が、赤く充血して炎症を起こしている状態を結膜炎といいます。
結膜炎には種類があり、インフルエンザ菌や肺炎球菌などが原因で発症する細菌性結膜炎とアデノウイルスなどに感染することで発症するウイルス性結膜炎があります。
どちらも目の充血や流涙などの症状がみられるのが特徴です。

主な原因

  • インフルエンザ菌、肺炎球菌、黄色ブドウ球菌
  • アデノウイルス8型・4型・37型・19型

斜視

斜視とは、片方の目の視線が別の方向に向いている状態のことです。
お子さんの約2%の割合で斜視の症状がみられ、子どもの時期から症状がみられる場合は、斜視が起きている目に抑制がかかっている状態となるため、両眼視機能の発達が妨げられる可能性があります。
お子さんに斜視の症状がみられた場合は、一度当院にご相談ください。状態に合わせて経過観察や視覚訓練などの対応を行っていきます。

内斜視

外斜視

上斜視

下斜視

※右目を正常な位置とした場合

弱視

弱視とは斜視や強い屈折異常(遠視)など生まれつきある眼の病気などにより、「見る」機能が妨げられることによって、眼の機能の発達が遅れてしまい、物が見えずらい状態のことです。
6歳までに発見し視力向上の訓練を行うことで、視力の発達が期待できるため、お子さんに弱視の症状がみられた場合は早めに当院までご相談ください。

主な原因

  • 斜視
  • 遠視
  • 不同視
  • 形態覚遮断

色覚異常

色覚異常とは通常の色とは違う色に見える状態のことです。
色はきちんと認識できる状態ですので、全く色が見えないというわけではありませんが、色の見分けを行うのが少し難しい状態です。
症状がわかりにくく、色覚異常を見逃されているお子さんも多くいるため、学習能力に問題があると勘違いされないよう注意が必要です。
お子さんの状態に少しでも違和感がある場合は、一度当院までご相談ください。

間違えやすい色の組み合わせ

赤 / 緑

青 / 紫

茶 / 緑

オレンジ / 黄緑

ピンク / 白 / 灰

緑 / 灰 / 黒

こどもの近視の進行予防

近視とは

近視とは、眼球の形が前後方向に長くなって、目の中に入った光線のピントが合う位置が、網膜より前になっている状態です。
「近視」になると、近くのものははっきり見えますが、遠くのものがぼやけて見えます。学童期の近視の主な原因は眼軸長が伸びる事が原因です。背が伸びる成長期に近視が進みやすいといわれています。

眼軸の長さが長すぎると、遠くを見たときに水晶体を十分薄くしても、網膜上でピントが合いません。 網膜の手前でピントが合ってしまいます。 このような近視を軸性近視(じくせいきんし)と呼びます。

 近視は「メガネやコンタクトレンズをすれば見える」として、これまで大きな問題とは認識されてきませんでした。ところが、近視の人は将来、さまざまな目の病気にかかる確率が、近視がない人と比べて高いことが分かってきました。生涯にわたり、良好な視力を維持するためには小児期に近視の発症と進行を予防することが大切です。

近視の原因

近視の原因として遺伝的な要素と環境的な要素があります。片親が近視の場合は2倍、両親が近視なら8倍のリスクがあるといわれています。 ですが、昨今の近視の原因は遺伝だけではなく「近業」が近視の発症と大きく関係があるとわかっています。近業とは、近くのものを見続けることです。ゲームやテレビを近くで見る、携帯やパソコン画面、本を近くで見て作業する生活行動のことを指します。目が近づきすぎると、その状態でピントが合うように眼球が伸びるため、近視が進みます。

近視は治るの?

近視の回復方法やトレーニングについてのご相談をよく受けます。 視力回復センターやインターネットや書籍などで、「こうしたら視力が回復する!」というようなさまざまな眼のトレーニング方法が紹介されています。しかし、残念ながらトレーニングによって近視が改善することはありません。 近視の前段階である「仮性近視」といってピント合わせの筋肉が緊張し、一時的な近視の状態ならある程度効果があるかもしれません。ですが実際はそのような特別なトレーニングを行わなくても遠くの物を意識して眺めたり、休むことで緊張を取り除くことが可能です。 一方で、仮性ではなく本当の近視、「軸性近視」は眼軸が伸びることによって物理的に起こる近視です。一度伸びてしまった眼軸は、元に戻すことができません(眼球を小さくする事ができないため)。つまり、学童期に多い軸性近視の場合はいくらトレーニングを積んでも近視を治すことができないのです。そのため一旦近視になった場合、これ以上進まないように近視の進行を抑制させる事が大切です。近視は治りませんが、抑制させる事は将来的な眼疾患のリスクを減らすので大きな意味があります。 仮性近視か軸性近視かを調べるには、眼科で眼軸を測る検査、屈折の精密検査、調節ができない状態での検査などで分かります。

近視と診断されたら

まず生活習慣の見直しを

近視は連続した近業作業が増えることで進行します。 外で遊ぶことが減って、家の中でまんがを読んだりゲーム機で遊んだりスマホを見たりという時間が長くなっていないでしょうか。読書や書き物をするときは十分な明るさを保って(200ルクス以上)、少なくとも30センチ以上離して作業します。30分に一度は20秒以上遠くを見て、連続させないようにしましょう。 読書は背筋を伸ばし、良い姿勢で読みましょう。左右どちらかが本に近い状態になると、近い方の目だけ近視が進むという報告もあります。均等な距離になるようにして読みましょう。

1日2時間の外遊びを

近視の進行抑制には屋外活動、すなわち太陽光を浴びることが日陰であっても有効であるという諸外国からの報告があります。 1日2時間、屋外での時間を確保するようにしてください。学校の昼休みや休憩中に外で遊び、休日は外出して公園などで遊ぶ習慣を作るのがよいでしょう。建物の影の中や木陰で遊ぶのも有効です。親が近視でその程度が強いほど、近視にならない生活習慣に配慮する必要があります。

規則正しい生活と栄養バランスの良い食事

成長期のお子さんの場合は、早寝早起きして、しっかり朝食をとるようにさせるだけでも、近視の進行を防ぐのに効果的とされています。睡眠不足や不規則な生活は、目の疲れが取れにくくなってしまい、近視化を助長しやすい環境になりがちです。あたり前の事ですが、早寝早起き、バランスの良い生活でカラダの状態を整えることが大切です。

視力低下を防ぐために

既に近視と診断されているのに「生活に支障をきたしていないから大丈夫」「眼鏡をしたら目が悪くなる」という誤った認識のもと放置している方もおられます。昔は近視に対する治療はありませんでしたが、今は様々な抑制方法があります。 視力低下を放置すると、黒板の字が読みにくいなど学業にも影響が出る恐れがあります。ものを見るのに見ずらそうにしている、目を細めている、近づいて見ている、遠くで見るように促すと嫌がる、このような症状ないですか? 見えにくいのを見よう、見ようとすることで、余計にピント合わせの筋肉を刺激し、近視の進行につながる場合があります。 眼科に連れてきたときには既に進行していた近視だった、時には治療を要する弱視の場合もあります。早めに眼科に受診して検査を受けるようにして下さい。

近視抑制治療

①低濃度アトロピン

以前より、1%アトロピンという点眼薬が近視を抑制する効果があることが分かっていましたが、瞳孔が開いたままになるため、副作用が強いというデメリットがありました。
しかし近年の研究によって、低濃度アトロピン(0.01%)であっても近視の進行を抑制する効果があることが明らかになり、近視抑制治療として確立されています。
当院では、低濃度アトロピンを使った近視抑制治療を行っております。
毎日就寝前に一滴、点眼するだけで、近視の進行を平均30%程度軽減させることができます。
低濃度であるため、アトロピンの副作用(ふらつき、めまい、発熱)もほとんどありません。
低濃度アトロピン点眼は最近始まった治療のため岐阜市では行っていないところが多く、保護者の方にも十分な説明を行い、慎重に治療を行っていきます。

治療方針

当院での治療方針は、6ヵ月で−0.5D以内の近視進行であれば点眼をそのまま継続し、6ヵ月間で−0.5D以上の近視が進行すれば、少し濃度を濃くしたアトロピン点眼に変更するか、オルソケラトロジーや多焦点ソフトコンタクトレンズを併用するかを検討し、近視が進行しにくくなる15歳~18歳ぐらいまでは治療を継続することをお勧めしています。

②オルソケラトロジー

特殊なカーブのハードコンタクトを寝ているときに装用することで、角膜が圧迫されてカーブが変わり、昼間裸眼で見えるという方法です。あらゆる光学的治療の中で最もエビデンスレベルが高い(近視抑制効果が高いと考えられている)治療がオルソケラトロジーのレンズです。近視抑制効果は30-50%程期待できます。(低濃度アトロピン点眼との併用で相乗効果が期待できます
こちらは自由診療になります。
月々4.400円(片眼)、7,700円(両眼)
(レンズの洗浄保存液は別途費用が必要です。)
【リスク・副作用】
通常のハードコンタクトと同じような充血やアレルギーなどのリスクがあります。また、ハロー・グレア(夜間に光がまぶしく感じたりする症状)が発生するリスクがあります。

こんな方にオススメ

  • お子様で視力低下の進行が早い
  • スポーツ (水泳・球技・格闘技など)をしていて眼鏡ができない
  • 自分ではコンタクトレンズ管理ができない(小学生など)
  • 近視の手術に抵抗感がある
  • ドライアイで通常のコンタクトが使えない
  • 比較的近視や乱視が軽い

③特殊コンタクト(多焦点ソフトコンタクトレンズ)

近視は周辺網膜でピントが合わず、焦点が後方にずれることによって起こることが報告され(軸外収差説)、この周辺網膜での焦点ずれを軽減することで近視の進行を抑制できると考えられています。

多焦点ソフトコンタクトレンズはレンズ中央部分で、網膜中心に光の焦点が合いますが、レンズの周辺部分に向かって加入度数を増して、網膜の手前でピントが合うように設計されています。 適応範囲が広いためオルソケラトロジーのできない強い近視の方も使えます。 近視抑制機序はオルソケラトロジーと同じなので抑制効果は同等(30-50%)と考えられています。 昼間の装着が必要ですので、自分で管理できる年齢の方が対象となります。当院で使用しているレンズはシード1Day Pure EDOF(MID)です。 遠方・中間・近方度数が複雑に組み合わされた光学デザインになっています。

④適切な眼鏡処方、近視抑制用眼鏡

「眼鏡をかけ始めると一気に近視が進むから良くない」という話を聞いたことありませんか?よく聞かれる内容ですが、結論から言うとそれは迷信です。
遠くから近くまで常にクリアな見え方をしている方が、近視進行抑制には有利とされています。
そのため「できるだけ裸眼で頑張った方が目は悪くならない」はお子様にとってデメリットでしかありません。
現在はやや弱めにした低矯正メガネより、ピッタリ合った完全矯正メガネが近視の抑制によいと報告されております。
又、学童は、近見作業時にはフォーカスが網膜の後ろにずれる傾向(調節ラグ)があり、これが近視進行刺激になります。
レンズの近見エリアにプラスの加入度数を付けて調節を助けることで、調節ラグを低減し、近視進行刺激を減らすメガネも処方できます。
眼鏡による治療であればより小さな子供でも簡単に可能であり、さらにコンタクトレンズや薬物療法と比較して、副作用がほとんど、またはまったくありません。当院では、お子様のメガネ処方に慎重に対応しております。

⑤サプリメント(クロセチン)

カロテノイドの1種であるクロセチンが近視の進行を抑制した研究データが発表され、クロセチン配合のサプリメントが近視進行の抑制に期待されています。
1日2時間の屋外活動が近視抑制に有効なことが分かっていますが、これは太陽光に含まれるバイオレットライト(太陽光に含まれる波長360〜400nm領域の紫色の光)が「EGR-1」という近視を抑制する遺伝子の活性化するためだという発表があります。クロセチンも同様に近視抑制遺伝子EGR1を活性化します。 (近視抑制効果があると発表された「クロセチン」の含有量は7.5mgですが、一般で販売されているロートクリアビジョンジュニアには、2.5mgと少量しか入っていませんので注意してください。)

費用について

オルソケラトロジーは元々一括払いが主流ですが、当院では定額制プランとしています。 毎月一定額の会費をお支払いいただくことで、オルソケラトロジーレンズが使用できる新しいシステムです。 月々4.400円(片眼)、7,700円(両眼)で自分専用のレンズが使えるだけでなく、安心の充実保証サービスもついています。

定額制のメリット

少ない費用のご負担でお気軽にオルソ治療をスタートできます。

「高額なレンズ代や検査代を払ってうまくいかなかったらどうしよう」という経済的、かつ 心理的なご不安を軽減し、よりお気軽にオルソケラトロジーレンズをご使用いただけます。

追加費用なしで1年ごとに新しいレンズに交換できます。

オルソケラトロジーレンズは時間の経過とともに矯正効果が変化したり、汚れが付着する場合もあります。 定額制プランでは年に1度レンズの交換を追加費用なしで行うことが可能です。 それにより常に「最適できれいなレンズ」をお使い頂くことが可能となります。

手厚い保証サービスをご利用になれます。

レンズの破損や汚れによる交換は無料、度数変更などのための交換も無料で承ります。 紛失の際にも少ないご負担で新しいレンズをご提供します。

オルソケラトロジーの費用
適応検査費用 3,000円
月々(片眼) 4,400円
月々(両眼) 7,700円

レンズの洗浄保存液は別途費用が必要です。通常のハードコンタクトレンズ洗浄保存液でも代用できますが、当院推奨の純正品(ヨードが含有されているもの)の使用をお勧めします。
視力を維持するためには毎晩継続して装用することが必要です。
装用を中止すると数日~1週間程度で元の状態に戻ります。
治療中は必ず定期検診(3ヶ月毎を推奨)を受けるようにしてください。