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眼圧だけではない危険因子

緑内障の危険因子の第一は眼圧ではありますが、そのほか①乳頭出血 ②遠視、➂近視 ④加齢、⑤ストレス ⑥生活習慣などがあります。

乳頭出血とは

緑内障の患者さんの視神経には、ときどき特徴的な出血をきたすことがあります。これは視神経周辺の血管は強く曲がっているので、眼圧の影響を受けて出血をきたしやすいと考えられていますが、これが見られると要注意です。
視神経乳頭に出血があると、緑内障が2〜4倍進行しやすいとする報告があるからです。乳頭出血は正常眼圧緑内障に特徴的な所見で、一般的に眼圧下降不十分のサインとして考えられています。視野検査、眼圧検査の他に眼底検査も大切な検査です

遠視

元々目がよく裸眼視力が 1.0以上の人は軽い遠視であることが多いです。遠視の目は、眼球のサイズ(前後径)が小さめで、隅角は狭いことが多く、閉塞隅角緑内障になりやすくなります。閉塞隅角緑内障は見逃されやすいタイプの緑内障です。こちらの緑内障は目薬による薬物治療が第一選択ではなく、瞳孔ブロックを解除(狭くなった隅角を開放)する手術が第一選択となります。
進行すると隅角が完全に閉塞して眼圧が急激に上昇し、眼痛や視力低下を生じることがあります。これを「急性緑内障発作」といいます。
一夜にして失明の可能性がある緑内障です。元々目が良く、60歳以降の女性の方に多いとされています。

近視

近視の目は遠視の目と違い眼球のサイズ(前後径)が長いので、隅角が広く閉塞型になることがまずありません。先程の急激に眼圧が上昇する「急性緑内障発作」を起こすことはまずないです。
しかし強度の近視では、視神経が脆弱で緑内障の合併頻度が高いです。しかも強度の近視では近視による視野障害が起こりますので、視野狭窄がある場合には緑内障だけでなく近視による影響を受けている場合があります。

加齢

高齢の方に多い緑内障に落屑緑内障があります。これは、加齢により瞳孔の縁に白い沈着物が付着したり、水晶体の表面に白いフケのようなもの(偽落屑物質といいます)が付着して、この沈着物が瞳孔の動きなどによって、線維柱帯(房水の出口のフィルター組織)に詰まることによって起こります。 落屑緑内障は、眼圧の変動が激しく視野障害の進行は正常眼圧緑内障の2倍以上早いとされています。
今まで正常眼圧緑内障だった方が、加齢とともに落屑緑内障を合併するようなこともあります。

ストレス

視神経、網膜への血流量の調節は、自律神経系に大きく支配されています。
ストレスにより自律神経系のバランスが崩れると視神経、網膜へ血液を送る血管が異常に細くなり血流量が減少した状態が続き視神経に影響すると考えられています。

この視野は危ない?

緑内障の症状は「視野狭窄」です。視野が狭くなって、視野障害が進んでいきます。しかし多くの緑内障の視野狭窄は、中央(黄斑部)ではなく周辺(網膜)から始まるため、初期には気づきません
緑内障が進行し、視野狭窄が中央部におよんで初めて「見え方がおかしい」「視力が落ちた」という症状が出てきます。
しかし、もう片方の目の症状が軽ければ、視力が低下しても気づかないことがあります。人間の脳は優秀で、視野が狭くなり欠けた部分の映像を作り出して補うため、自分では視野狭窄に気がつきにくいです。
つまり自覚症状が生じるのは、両目ともにかなり病状が進行してからのことが多いです
そのため緑内障は、検診や他の症状で眼科を受診した際に偶然発見されることがほとんどです。

目薬の種類

目標眼圧が決まれば、眼圧を下げる目薬を使って頂きます。治療開始前の眼圧の20~30%、眼圧が下がれば、視野の進行をおさえることができると言われています。
現在使われている主な目薬は大きく分けて6種類ありますが、一般的には眼圧下降効果が最も強いとされるプロスタグランジン関連薬を最初に使うことが多いです。1種類の目薬で効果が不十分であれば、2種類目、3種類目と追加あるいは目薬の種類を変更して目標眼圧に届くように治療していきます。
点眼薬を決定するにあたり、当院では片方の眼に点眼し、その眼圧下降効果や副作用の状態をみて(片眼トライアル)、点眼薬効果を確認してから両眼に点眼を開始するようにしております。