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27. スマホで斜視!?

今回はスマホで斜視になる事があるということに関してお話させて頂きます。まず、斜視というものを簡単に説明しますと、通常ものを見るときには、右目も左目も両方の目が、見ようとするものの方向に向いています。ところが、片方の目が見ようとするものを見ているにも関わらず、もう片方の目が目標と違う方向を向く場合があります。これを斜視といいます。この斜視は生まれつきなっている方もいたり、生まれたあとに遠視だとか目の筋肉や神経の異常など何らか原因により斜視になることがあるんですけど、最近になってスマホが原因でなってしまうスマホ内斜視という言葉が広がっていることご存知でしょうか?スマホが販売されたのは2008年ですが、2016年に初めて報告されたものです。斜視には内斜視と外斜視がありますが、スマホを使ったら斜視の中でも内斜視になるということがあるんです。内斜視とは通常黒目が右目左目真っ直ぐ向くんですが、両方、もしくは片目が内側によってしまい、ものが2重にみえる複視という症状が出てしまうことがあります。急に内斜視が発症するため、ある日突然物が2重にみえたり、なんか片目をつぶっていた方が楽だとか、歩き方がおかしくなったなとかそういった症状がでます。大人の場合はこのような症状を自覚出来るのですが、症状を訴えることができないような小さなお子さんの場合は注意深く観察しないと内斜視になっていた事があるので注意が必要です。それはこの内斜視をそのままにしておくと実は弱視になって視力が将来育たなくなる可能性があるからなんですね。今だと5歳未満の小さなお子さんでもスマホを使用しているのをよくみかけます。レストランなどじっとしていられないということで一時的に使用する程度に留めておくのならいいと思いますが、日頃からスマホをみるような習慣をつけるのはよくないかもしれません。
このスマホ内斜視は面白い事に医者の中でもアンケート調査を行った結果、実に医師の3割がスマホ内斜視を経験した事があるという報告もあります。

ところで、この内斜視は何故発症するのでしょうか。目は近いものを見る時、ピント合わせをします。この動きを調節といいますが、調節に伴って両目の眼球は内側に寄ってきます。近ければ近いものを見る程この調節の力がふつうより強く働くので目が内側に寄って内斜視になるのです。

通常は一時的なものが多く、斜視になったとしてもスマホをやめれば元通りなります。ですが、中には戻らず手術になってしまった報告もありますのでやはり注意が必要です。
そうならないために、1日4時間以上スマホを使用しない、30センチ以上離すことが大切と言われております。今だと2歳くらいにもなると大人がびっくりするぐらい器用にスマホを自分の手で操作しているようなこともあります。2歳から5歳ぐらいまでのお子さんは腕の長さが30センチもなく、30センチ離すのが困難なんです。なので必然的に近くで見る習慣がついてしまうんですね。近づけは近づくほど、目の筋肉が強く働くために調節が強くかかります。人の生理的な自然な調整がかかる距離は1mと言われております。なので、テレビとかスマホを見せるときはなるべく大きな画面でそして1mは離れるようにした方がいいんです。それがどんどん距離が近づき30㌢以内になっている場合は要注意です。ちなみにこの距離は近視との関係もあり30㌢以上離れるかどうかであきらに近視の進行に有意差があったと報告があります。なので、この30㌢という距離を出来るだけ意識するようにして下さい。
こういったスマホ内斜視のように生後しばらくして発症する内斜視を後天性内斜視といいますが、もちろんスマホ以外でもなる事があります。頭の中の病気であったりすることもありますので安易にご自身では判断されず必ず眼科を受診するようにして下さい。今やスマホは急速に普及しており、総務省の調査だと小学生の85%、中学生以上になるとほぼ全員スマホを所有しており、使用時間も小学生で約2時間、中学生で2時間半、高校生で3時間半との報告が出ております。私は携帯電話をはじめてもったのが高校生でしたから時代は大きく変わってしまったなと思っております。スマホを含めたデジタルデバイスが及ぼす影響は目に関しはかなりあるんじゃないかと考えておりますが、現代社会ではやめることは既に不可能なツールです。新型コロナウィルスが流行り休校措置や外出制限などで学校でもリモート授業でパソコンでの講義が受けれるようになるシステムが制限されることなくこれからどんどん広がっきていくと思われます。質の高い授業がわざわざ学校や塾に行かなくても自宅で簡単に視聴出来るのはとても良いことだと思いますが、斜視もそうですが近視の発症にも大きく関係していると考えますのでスマホを含めたデジタルデバイスの適切な使用が大切かと考えております。現時点では明確なガイドラインは無いのですが、WHOの提唱ではデジタルデバイスは60分まで、30分あけて10分空けて、30㌢あけると言われております。スマホの普及の中、こういった制限をすることは中々難しいと思いますが、斜視や近視の点で特に小さなお子さんには気をつけてほしいなと思います。


(2021.6.12)

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