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18. アレルギー性結膜炎 メディカルケア

花粉症の時期は目が赤く充血し、痒くて仕方がなく外出もおっくうになる方も多いと思われます。前回のNo.17のブログはアレルギー性結膜炎の基本的な対応、セルフケアに関してお話させていただきました。今回は点眼を使ったメディカルケアに関してお話させていただきます。

セルフケア編では前回お話させていただいたことは7つあります。①まずは花粉情報を活用し、花粉大量飛散時の不要不急の外出を回避する、②洗濯物の屋外干しを避けること。③外出時は花粉が衣類に付着しないようにナイロン素材のようなツルツルした表面の素材のものを着用する。④帰宅時には花粉を室内に持ち込まないように玄関の外でしっかり払ってから室内に入る。⑤通常の眼鏡などでは50%しか花粉の抑制ができないので花粉防御眼鏡を用いると90%以上の花粉を抑制できるのでそのような眼鏡を活用すること。⑥また花粉は上方から降り注いでくるためつばの広い帽子も有効でした。⑦ドライアイの方などは涙液量が少なく洗い流せないためにアレルギー反応が引き起こされるとされるので、防腐剤のない人工涙液を使用し花粉などを洗い流す。

という7点です。これらをまとめると花粉を目に付着させないように気を付けるということです。目の痒みは目に花粉が付着するため発症しますので、目のアレルギー症状が発生する前に出来るだけ花粉等アレルゲンが目に入らないように工夫する必要があります。このようなセルフケアをした上で目薬をします。ほとんどの患者さんは痒くなってから眼科に来られる方が多いのですが、痒くなってから点眼治療をはじめてもすでに遅く症状が発症する前から目薬を使用することが推奨されています。というのはアレルギー点眼薬は速効性がなくかゆくなってから使っても中々効果が実感できません。特にスギ花粉の結膜炎の初期療法として花粉飛散予測日の約2週間前おそくとも症状が少しでも出た時点でアレルギーの点眼を使用するということが非常に有効です。その効果は症状の発現を遅らせ、ピークの症状を和らげるとういう点があります。アレルギーに対する点眼は抗ヒスタミン薬という痒み止めの目薬が基本となりそれに加え症状がひどい場合はステロイドの点眼薬を使用する場合があります。ステロイドの目薬は通常のアレルギー点眼薬と違って速効性が高いです。痒みの症状が強くいくらアレルギーの点眼を使っても痒みの症状が収まらない、痒く目をかいてしまい目の症状を悪くする悪循環を来している場合に使用します。通常低い濃度のステロイドから使用し、症状に合わせて段階的にステロイドの濃度を上げたり、下げたりします。ステロイドの点眼は速攻性が高いのですが、副作用に気をつけなければなりません。時々内服のステロイドと勘違いして体への副作用を心配される方もおられますが、ステロイドの目薬で全身に副作用が生じる心配はありません。ただ、目への副作用があることは古くから知られており一番問題なのは眼圧と言って目の中の血圧みたいなものがあるのですが、これが知らない間に上がってしまっていることがあります。眼圧が高くなると緑内障を発症することがあり注意が必要です。通常ステロイドの使用を中止してしまえばもとの眼圧に下がるのですが、この目薬を使用している間は2週間に一度は眼圧測定もかねて受診していただくことを推奨しております。早期にかゆみ止めの点眼を使うことは、ステロイドの点眼を使用する頻度が減少し効果的だと言われております。点眼には防腐剤が入っており点眼が増えることで余計にアレルギーの症状が強く出る場合があるので、できるだけ点眼は少なくした方がいいです。現在のアレルギー点眼は長期に使用しても副作用がすくなく、しみなくて、初期治療に効果的だと言われております。
市販薬の花粉症目薬との違いを聞かれることもあります。市販の目薬は医薬品の目薬と同等の成分を含んでいるものもあり、そのようなものは効果が期待できます。ただ注意することが2点あります。まず1つ目は市販の目薬には血管収縮剤やスッキリさせる成分など余計な成分が含んでいるものはできるだけ除外するべきです。具体的には血管収縮剤の塩酸ナファゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸フェニレフリンといったものです。血管を収縮されることで見た目上の一時的な充血は改善されますが、結膜炎を起こしている原因を治すものではありません。メントールやカンフルといったスッキリさせる成分も患者さんの中にはすっとしてやめられないという方もおられますが、同じく治療するわけではありません。このような成分はアレルギー症状を緩和させるどころか逆にこのような成分がかえって悪化させることもあるので注意が必要です。二つ目は医薬品と市販薬で同じ成分が含んでいるのなら市販薬でいいのではと思われるかもしれませんが、金額が全然違います。処方箋での薬の方が安いです。なので単純にお買い得といった点で医薬品の方をおすすめしますし、医薬品の方がアレルギー点眼でも様々な種類があるのでやはり眼科医の診断の上処方されるのが確実だと思います。

今回はクリニックにかからなくてもできるセルフケアに引き続き、メディカルケアに関してお話させて頂きました。今回のお話をまとめると、花粉症で毎年目の症状でお困りの方は花粉の飛散時期をネットなどで確認して2週間前から使用するようにしましょう。通常のアレルギー点眼剤で効果不十分な場合にステロイドの点眼を使用する場合は眼圧が上昇する可能性があるため、2週間に一度は眼圧のチェックをするようにしましょう。市販の抗アレルギー薬は一部医薬品に含まれているような効果が期待できる点眼薬も含まれていますが、余計な成分が含んでいないものを選ぶ必要がありますし病院やクリニックで処方されるよりも高価なので眼科を受診して処方してもらった方が安価でありますし何より確実です。ということをお話させて頂きました。毎年アレルギーでお困りの方は参考にしてください。


(2021.5.8)

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