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ブログ BLOG

1. はじめまして

真鍋眼科・婦人科の真鍋です。ブログにお越しいただきありがとうございます。
このブログでは主に眼科疾患に関して色々書かせて頂こうと思っています。
よければ今後ご参考ください。
今回は第1回目のブログですので、簡単に当院の歴史から私が眼科医を目指した理由に関してお話させて頂きます。

もともと開業予定のこの場所は代々産婦人科でした。

(1960年のものです。住友銀行さん(現:三井住友銀行)と建築中の建物の間の医院で当時は診療を行っておりました。)
曽祖父・祖父からはじまり現在3代目で私の母(写真に写っている少女です)が産婦人科をついでおります。この度クリニックのリニューアルオープンのタイミングで1階眼科・2階婦人科でのクリニックを開院予定(2020年10月予定)しております。

私が眼科医を目指した理由は“近視予防を広めたいと思ったから”です。

自分の目が近視で目が悪く、眼科にもともと興味があり眼科医への選択をしたわけですが、眼科医になって近視に対する様々な予防法や治療法が現在広がっていることを学びました。様々な眼科疾患を学び、その中でも特に近視に関しては最近大きなトピックになっています。なぜなら世界的に(アジア圏内では特に)近視人口が急激に増えている事が大きな問題になっているからです。近視が眼鏡やコンタクトレンズで済む病気ならそれでいいのですが、実は色々な眼科的疾患 網膜剥離、黄斑症、緑内障といった視力低下に直接つながる元になると言われているから問題なんですね。私は岐阜大学病院の眼科医として長年分野を問わず様々な疾患に対し診療してまいりましたが、岐阜大学病院の眼科は特に緑内障に関して全国的にも有名であったこともあり、専門医習得後は緑内障専門医として診療並びに研究に従事してまいりました。白内障という言葉は知られている方が多いと思いますが、緑内障というとなんだろうと思われ方もいるかもしれません。名前は似ていますが、病態は全く異なります。緑内障は40歳以上20人に1人がなる病気です。気づかない内に少しずつ視野が欠けていき、放置したままにしておくと見えなくなってしまう現在中途失明率1位となっています。近視眼は緑内障に3倍なりやすいという事実は知ってはいましたが、実際の診療の中で緑内障の患者さんで特に重症化している方は近視眼であることを実感しました。緑内障だけでありません。網膜剥離もほとんどが近視眼であり、近視の程度が強くなるほど可能性はぐっと高まります。網膜剥離に関しては近視というだけで実に20倍ほどのリスクがあると言われています。近視をこの世からなくすようにするのがもちろん一番いいのですが、それはこれだけ近代化した世の中では現実的に難しいので私は近視の程度が軽ければ大きな問題は起きにくいと考えています。近視の程度が軽ければ、多くの患者さんがわざわざ大学病院に行くまで深刻な状態にならなかっただろうなというのは良く感じていました。
このような様々な眼科的疾患の元となる近視ですが、近年予防法が流行っております。私の生まれた年には当然このような予防法はなく、このような知識があれば私自身こうはなってなかったと考えたりしますが、今問題なのはそのような予防法があるにも関わらず広がっていないため、知らない人が多いということです。このような取り組みをしているクリニックが少ないというのも1つの原因だと思います。
近視の予防のために
・遠くをみたら目にいい。
・緑をみたら目がよくなる。
・近視は遺伝だから仕方がない。
このような事を言われた事があるのではないでしょうか?(私は言われてきました。)これってほんとにそうなのでしょうか?実はこの中のほとんどは間違いです。
今後ブログを増やしこれらの点について記載させて頂こうと考えています。

かねてから私はそのような近視予防の啓蒙をしたいと考えておりました。当院から“近視予防を広める”、そして先ほどお話した通り近視そのものを減らせたらもちろん一番いいのですが、スマホやゲームが普及したり、気軽に外で遊ぶ事が難しくなった現在の”近視になる環境が整っている世の中”ではなかなか困難ですので、“強度近視を減らす”ということを念頭におき取り組んで行きたいと思います。ご存じの通り、人口減少の世の中でも平均余命はどんどん伸びており人生100年の時代と言われています。生涯見える目を維持することは人生のQOL(クオリティーオブライフ)を維持するうえで言うまでもなく非常に重要です。近視予防は特殊なことはなく実は非常に簡単なことで予防につながることが知られております。それを当院が発信し岐阜市内から広がってくれればいいなと思います。

大人になってから予防できる病気はたくさんありますが、眼はそうはいきません。眼球の成長はだいたい中学生卒業までが著しく発達しその時期にどれだけ予防策に対して頑張れるかがとても大切になります。一度近視になった眼は元に戻すことが出来ません。ただ、もし近視の程度が軽めまでで済めば、深刻な眼科的疾患にかかる可能性はぐっと抑えられます。
最近分かってきた事に関して分かりやすく今後ブログでまとめていきます。

お子様の近視でお悩みの方は是非ご相談ください。

(2021.1.17)