こんにちは、岐阜市の真鍋眼科、院長の真鍋です。
今回は、「目の健康のために毎日1個食べたい食材」についてお話しします。
「目にいい食べ物」と聞くと、ブルーベリーやルテインを思い浮かべる方も多いかもしれません。
実は、目の健康を守る上で、もっと身近で優れた食材があるんです。
それが──卵です。
卵は「自然のマルチビタミン」とも言われるスーパーフード。
特に目の健康に欠かせない、以下の栄養素をバランスよく含んでいます。
卵に含まれる主な栄養素とその効果
ルテインとゼアキサンチンは、目の中の黄斑部と水晶体に多く含まれる抗酸化物質で、紫外線やブルーライトによるダメージから目を守ります。
卵のすごいところは、
・ルテインとゼアキサンチンの両方を含むこと
・脂質と一緒に自然に摂取できるため、吸収率が非常に高いこと
実際、ある研究では「毎日卵を1個食べるだけで、ルテインは26%、ゼアキサンチンは38%も血中濃度が上昇した」と報告されています。
ルテインはほうれん草などの緑色野菜にも豊富に含まれています。
しかし、ルテインは脂溶性(油に溶けやすい)なので、脂質と一緒でないと吸収率が下がってしまいます。
卵は黄身に良質な脂質を含んでいるため、植物性食品よりも生体利用率(吸収効率)が約3倍高いとも言われています。
ルテインやゼアキサンチンは加熱に強いので、
・ゆで卵
・目玉焼き
・卵焼き
・スクランブルエッグ
など、お好きな食べ方でOKです。無理なく毎日の食事に取り入れることができます。
ほとんどの方にとって卵は安全で健康的な食材ですが、以下の方は注意が必要です。
・高コレステロール血症や脂質異常症の方
→ コレステロールに敏感な体質の方は、医師の判断が必要です。
・糖尿病をお持ちの方
→ 一部で心血管リスク増加が報告されており、主治医にご相談ください。
・慢性腎臓病・透析中の方
→ タンパク質やリンの制限が必要な場合があります。
・卵アレルギーのある方
→ 摂取は厳禁です。
・重度の肝疾患の方
→ 高タンパク食が制限されるケースがあります。
これらに該当しない方であれば、1日1個の卵を取り入れるのは非常に効果的です。
DHAやEPAといったω3脂肪酸は網膜細胞の機能維持に欠かせない成分。
青魚に多く含まれていますが、最近ではω3強化卵というタイプも市販されています。
可能であれば、そうした卵を選ぶことで、さらに目に良い栄養バランスが実現できます。
卵は、手軽で栄養価が高く、毎日続けやすい食材です。
まずは「1日1個」から、目の健康のための習慣を始めてみてはいかがでしょうか?