〜視神経を守る食材をスパイスで美味しく〜
緑内障は視神経が徐々にダメージを受け、視野が欠けていく病気です。
治療の中心は眼圧コントロールですが、近年は栄養面から視神経を守る研究も増えています。
今回は、眼科医の視点から神経保護の可能性がある食材をふんだんに使ったカレーをご紹介します。
・強力な抗酸化作用で酸化ストレスを軽減
・抗炎症作用で視神経ダメージの進行を緩やかにする可能性
・クミン・コリアンダー・ジンジャーなどは末梢血流を改善
・視神経への血流維持をサポート
・玉ねぎ:ケルセチン(抗酸化・抗炎症作用)
・卵(半熟):ルテイン・ゼアキサンチン(黄斑部の光酸化ダメージ軽減)
・鶏むね肉:ナイアシンアミド(神経細胞のエネルギー代謝をサポート)
・ツナ・まぐろ・かつお:ナイアシンアミド(ミトコンドリア機能維持)
・ブロッコリー・ほうれん草:ルテイン・ゼアキサンチン(網膜保護・抗酸化)
・トマト:リコピン(抗酸化作用・血管保護)
・パプリカ:ビタミンC・カプサンチン(抗酸化・抗炎症)
・ナス:ナスニン(抗酸化・血管保護)
・レンズ豆・ひよこ豆:ビタミンB群(血流改善・エネルギー代謝)
・サーモン:DHA・EPA(抗炎症・神経細胞膜保護)
・ナッツ類(アーモンド・クルミ):ビタミンE・オメガ3(抗酸化・血流改善)
ナイアシンアミド(ビタミンB3)は、細胞のエネルギー代謝に不可欠なNAD⁺(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)を作る材料です。
視神経細胞はエネルギー不足に弱く、特に緑内障ではミトコンドリア機能低下が指摘されています。
海外の研究では、ナイアシンアミドを補給することで
視神経のエネルギー産生が改善し、視機能低下を抑える可能性が報告され、
現在「視神経保護栄養素」として世界的に注目されています。
材料(4人分)
・鶏むね肉(皮なし):300g
・玉ねぎ:2個
・トマト缶:1缶
・パプリカ(赤・黄):各1個
・ナス:1本
・ブロッコリー:1株
・ほうれん草:1束
・ゆで卵(半熟):4個
・レンズ豆(茹で):150g
・サーモン(切り身):2切れ
・にんにく・しょうが:各小さじ2
・オリーブオイル:大さじ2
・アーモンド・クルミ:30g(ロースト)
スパイス
・ターメリック:小さじ2
・クミンパウダー:小さじ2
・コリアンダーパウダー:小さじ2
・ガラムマサラ:小さじ1
・塩:小さじ2(減塩推奨)
・水:400ml
作り方
鶏肉・サーモンは一口大に切る。玉ねぎ・パプリカ・ナスは角切り。
鍋にオリーブオイルを熱し、にんにく・しょうが・玉ねぎを炒める。
ターメリック・クミン・コリアンダーを加えて香りを出す。
トマト缶・水・鶏肉・レンズ豆・ナスを入れ、弱火で15分煮込む。
パプリカ・サーモンを加えてさらに5分煮る。
塩で味を整え、ほうれん草・ブロッコリーを加えてさっと火を通す。
盛り付け後、半熟卵と砕いたナッツをトッピング。仕上げにガラムマサラを振る。
・「スパイスカレー」「スープカレー」を選ぶ
・玄米・雑穀米で血糖上昇を緩やかに
・揚げ物や高塩分トッピングは控えめに
・栄養効果はあくまで補助的。点眼治療・定期検診が最優先
・食べすぎると塩分・脂質過多になるため、週1〜2回がおすすめ
・スパイスやナッツはアレルギーがある方は避ける
今回紹介した食材は、抗酸化作用や血流改善作用を持つものばかりです。特にナイアシンアミドは今注目される成分で、視神経のエネルギー代謝をサポートする可能性があります。あくまで治療の補助ですが、こうした食事の工夫が長期的な目の健康につながります。